「インシデント管理、どうしていますか?」
ある程度の規模のエンドユーザ企業では数名~からシステム管理を専門にする、情報システム部門があります。情報システム部門の業務は多岐にわたり
- 社内システム、基幹システムの運用や保守
- 社員が利用するPCの管理
- インフラ・ネットワークの管理
- エンドユーザから要望されたソフトウェアの検証
- OSやツールのバージョンアップ作業
- ヘルプデスク
- 新システムの企画
など。他にもあるでしょうが・・・
情報システム部門の中でも、システム管理者や運用保守担当者とは
エンドユーザから見た場合、自分たちの業務を支えてくれる便利屋さん、と思っている人も多いのではないでしょうか。
エンドユーザから、「昨日までは出来たのだけれど」「ログインできません」「やり方がわからない」など、日々のサポートで昼間は自分たちの仕事が出来ない、という声も聞いたことあります。
「インシデント管理ができれていれば全てが解決」というわけではありませんが、あなたの仕事の2,3割は減らすことが出来るかもしれません。
インシデント管理とは
「インシデント」とは提供するITサービスの中断を意味する。インシデントに対して、インシデントの発生から対策、解決(クローズ)までの一連の流れを管理し、コントロールを行う。ただし、ITILは従来の運用で行われてきた管理と異なり、暫定対応と恒久対応を明確に分離し、インシデント管理では暫定対応のみを対象として管理し、恒久対応に関しては問題管理プロセスにて管理を行う。
問題管理とは異なり、一時的な対応・暫定的な対応ということになります。
日常起こるインシデントの具体例として
- メールが受信できない
- ログインできない
- アプリケーションの使い方が分らない
など、やろうとしたときにできない状況のことです。
インシデント管理に必要なこと
エンドユーザにとって、
- 目の前のできない状況を解決できればそれでOK。
- やりたいことができなくても、別の解決策があればOK。
- いつ解決するのか、今どのような状況なのか、がわかればOK。
システム管理者や保守運用担当者にとっては、インシデントを解決したからと言ってそれで終わりではありません。
- インシデントの発生した状況、「なぜ、そのようなインシデントが発生したのか?」
- インシデントに対して、具体的に「何をやったのか?」
- インシデントの再発を防ぐため、「同じ事が起こらないために何をすればよいのか?」
をナレッジとして残し、同じ問題が発生したときの事例として活用する仕組みまで考えなければいけないのではないでしょうか。
情報システムの方達はエンドユーザからの問い合せに対して、シンプルに、楽に管理出来るようなフローを自分たちで構築されていると思います。
エンドユーザが望むことは「いつものようにできること」と「できない場合は、今どうなっているのか」がわかることだと思います。