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プロジェクトを始めるときに大切なビジョンを共有する

 

すべてのプロジェクトで必ずやっておくべき大切なことがある。それはプロジェクトのビジョンを共有することである。新サービスの開発プロジェクトやパッケージのバージョンアップ開発プロジェクト、顧客向けフルスクラッチのシステム開発などすべてでやるべき仕事である。

プロジェクトのビジョンを共有する必要がある人たちは、プロジェクトに関わる全ての登場人物であり、開発者、顧客・経営者、管理者である。プロジェクトのビジョンを文書として作成することで、このプロジェクトでチームが重視しようとしていることや目指していること、顧客の重視していることや優先順位がまとめられ、プロジェクトのビジョンとして共有される。このビジョンを確立して共有するときに関係者内の利害関係や力の関係でたくさんの意見が出るかもしれない。

関係者に共有することが思いの外難しく時間がかかるかもしれない。

でも、この工程はとても重要なので今使う時間はプロジェクトが佳境に入ったときに使う時間と同じくらい大切である。このビジョンはプロジェクト計画立案や要件定義等の工程でその土台になるべき重要な要素と考える。

私たちがプロジェクトのビジョンを策定するときのフォーマットは以下のようなタイトルが並ぶ。

これを雛形にして、プロジェクト管理者が作成するようにしている。

== ○○プロジェクトのビジョン
 1. 目的
 2. 要件
 3. 目標
 4. プロジェクトの進め方
 5. 予算・リソース・工数・スケジュール感

 

1. 目的

 
1. 目的

はじめにプロジェクトの背景や必要とされる理由が説明されるべきであり、プロジェクトをチームで進めていくためのベースの考えとして共有される目的を明示する。これによりチームは積極的な参加と正しいと思われる方向性を示すことがある。プロジェクトマネージャーが共感しやすい目的やビジョンを説明出来ることは、プロジェクトの価値を関係者に周知する強力なツールとなり、価値ある仕事と言うことを思い出させてくれる。
これまでプロジェクトのビジョン策定後、自分のチームに説明し顧客に説明することで、顧客自身がプロジェクトで達成したいこと、何を求めているのか、がはっきりすることが多々あった。

 

2. 要件

 
2. 要件

要件はプロジェクトに課せられることであり、顧客やチームが重視すべきことをまとめる。重視すべき点として予算内に収まるようにすべきか(コスト)、来年の2月までにサービスインすることか(期限)、現場の全ての声に対応した機能か、これらが複数定義されているか、を明示する。

私たちは箇条書きで思いつく要件を書き出し、優先度が高いと思われるリストに並び替えて整理したりする。

 

3. 目標

 
3. 目標

目標はプロジェクトで達成したいことーー自分たちのチームがこのプロジェクトを進める上で達成したいことーーを書いておく。

顧客の目的とは関係ない場合もある点を頭に入れておくべきである。

具体的な例として、すでに稼働しているシステムのバージョンアッププロジェクトでは「過去のコードのリファクタリングによるコードの最適化」「DBライブラリのバージョンアップ、チューニング」「Webアプリケーション用フレームワークのチューニング」などがある。その他にも「ペアプログラミングを実践」「コードレビューによるコードの品質を担保する」「テストの自動化ツールをプロジェクトに導入」などがある。

 

4. プロジェクトの進め方

 
4. プロジェクトの進め方

プロジェクトマネージャーを中心にプロジェクトのビジョンが策定され、成果物として必要なことが見えてくる。プロジェクトの進め方では、今回のプロジェクトにおいて最適と思われる開発方法ーーアジャイル開発?ウォーターフォール?ーーやチーム体制、責任の範囲、役割分担などが見えてくる。

自分のチームが得意としている方法・体制を明示する。

 

5. 予算・リソース・工数・スケジュール感

 
5. 予算・リソース・工数・スケジュール感

必須ではないがチームで共有できる場合、プロジェクトの予算、人的リソースーーだれが参加するのかーー、全体のスケジュール感(詳細なスケジュールはこれから計画されるはずであるが、おおよそのスケジュール感)を共有することは大切なことである。

 

さいごに

 

プロジェクトのビジョンはプロジェクト計画前に作っておくことをオススメする。プロジェクトが始まる前にマネージャーが時間を確保し作成することでプロジェクト管理の指針になる。

このプロジェクトのビジョンはプロジェクトが進行中も更新されチームメンバーに共有される。

当社ではいつでも見られるようにtracpathのWikiによりメンテナンスされている。

 
 

Wiki による開発チームの情報共有

 

社内の情報共有を推進して、ナレッジを蓄積する。社員の暗黙知を形式知にする。

 

と言われるような固い話題では無く、開発チームという比較的小さなグループでの情報共有に Wiki を活用している話をしたいと思う。

 
WikiというシステムはWikipediaが有名である。ブラウザを使ってだれでも簡単に文書編集ができるウェブアプリケーションである。
このWikiシステムは小さな開発チームの情報共有にとても有効に機能する。
tracpath 開発チームでは、開発初期からWikiを使って情報共有をしてきた。

 
Wikiを導入するに当たって、当社の場合は厳密な運用ルール、記載ルールなどほとんど設けなかった。利用者が好きなように使ってイイですよ。というスタンスでかるく始めた。

 

  唯一のルールと言えるものは、プロジェクトに関するすべての情報 ー技術情報、仕様、ミーティング議事、顧客の声、Excel/PowerPoint/PDFなどーをすべて一元化すること、である。

 
この唯一のルールは今も変わらず続いている。
このルールのおかげで何度も助けられたことがあるのでプロジェクトが始まるタイミングで開発チームにとっての情報集約できる場を用意しておくことの重要性がみんなに理解された。

 

ブログのように一般に受け入れられるのは難しく、だれでもすぐに使えるというツールではないのかもしれない。
Wikiのメリットである、Wiki記法を使えるようになって初めて文書作成の簡単さ ー文章の内容だけに集中して書くことが出来る、Word や PowerPoint の書式や改ページと戦う必要が無いー が理解できると思う。
 
最近のWikiシステムは必ずWYSIWYG機能というワープロのように文書を作成出来るツールも提供されているが、Wikiのよさを殺している気がしておすすめしない。やはり、Wiki記法によるスピーディな文書作成がWikiシステムの重要な点だと考えている。
 

 
プロジェクトに関するその時の情報をできるだけ記録しておくことで、数ヶ月後に発生するトラブルに対処できるかもしれないし、将来のメンバーにとって役に立つかもしれない。
このような気持ちで文書を残すことを考えると、Wikiシステムは最適だと思う。

 
当社のプロジェクト管理サービス「tracpath」は Wiki 機能を標準提供しているので、Wikiのみをフルで使いたいと言う場合、無料で利用することが出来るのでオススメです。

 
過去のブログで具体的な機能を紹介しているのでそちらも参考にしてください。
Tracマクロによる仕事に使える厳選マクロと使い方
 
 

Tracプラグイン: TracpathThemeでTracのデザインをtracpath風にする

Tracのデザインをtracpath風に変更するTracpathThemeプラグインを紹介します。このプラグインを使うと、Tracのデフォルトのデザインがtracpath風のデザインに変わります。

https://github.com/opengroove/tracpaththeme

デフォルト状態のtrac TracpathThemeの導入後
デフォルトテーマ Tracparth_blueテーマ
blueテーマ

TracpathThemeプラグインでは上のblueテーマ以外にも以下の4色のテーマも使用できるようになります。

Tracpath_purpleテーマ Tracpath_yellowテーマ Tracpath_greenテーマ Tracpath_redテーマ
purpleテーマ yellowテーマ greenテーマ redテーマ

それではTracpathThemeプラグインの導入方法を説明します。なお、TracpathThemeプラグインはTrac 0.12かTrac 1.0で使用することができます。

1. ThemeEngineプラグインのインストールと有効化

TracLightningテーマ
TracLightning3.2.0
のMac風デザイン

Tracでデザインを変更する方法はいくつかありますが、一番簡単なのはThemeEngineプラグインを使うことでしょう。このプラグインを使用することで、複数のテーマを自由に切り替えてデザインを変更することができるようになります。Trac Lightningでは最初からインストールされていて、デフォルトのMac風のデザインにはこのプラグイン用に作成されたテーマが使用されています。TracpathThemeプラグインThemeEngineプラグイン用のテーマとして作成されています。

インストール

ThemeEngineプラグインeasy_installpipを使って簡単にインストールできます。なお、Trac Lightningには最初からインストールされているのでこの手順は不要です。

> easy_install --always-unzip TracThemeEngine

あるいは

> pip install TracThemeEngine

有効化

インストールが完了したらtrac-adminコマンドでプラグインを有効にします。この手順もTrac Lightningでは不要です。

> trac-admin /path/to/projenv config set components "themeengine.*" enabled

2. TracpathThemeプラグインのインストールと有効化

インストール

TracpathThemeプラグインeasy_installあるいはpipを使ってインストールします。

> easy_install --always-unzip https://github.com/opengroove/tracpaththeme/archive/trunk.zip

あるいは

> pip install https://github.com/opengroove/tracpaththeme/archive/trunk.zip

有効化

インストールが完了したらこれも同様にtrac-adminコマンドで有効化します。

> trac-admin /path/to/projenv config set components "tracpaththeme.*" enabled

3. Tracの再起動


上で行った設定をTracに認識させるために、Tracを動作させているWebサーバを再起動します。

4. テーマを切り替える


テーマの切り替えは管理コンソールから行います。最初はこんな状態になっています。

テーマ切り替え
中央の大きな空白部分には本来はデフォルトテーマのスクリーンショット画像が表示されるのですが、残念ながらこのブログの執筆時点のThemeEngineプラグインではインストールスクリプトに問題があってスクリーンショット画像がインストールされません。このままでも動作に支障はないのですがスクリーンショット画像を手動でインストールすることもできます。

まずソースコードリポジトリからスクリーンショット画像の画像ファイルを入手します。

> svn export http://trac-hacks.org/svn/themeengineplugin/trunk/themeengine/htdocs/default_screenshot.png

このファイルをThemeEngineプラグインのインストール先にあるhtdocsディレクトリにコピーします。

> python -c "from os.path import join, dirname; from shutil import move; import themeengine; move('default_screenshot.png', join(dirname(themeengine.__file__), 'htdocs'))"

左右の矢印ボタンでテーマを切り替えてUse this themeボタンでテーマを選択します。Tracpath_blueテーマを選択すると以下のようになります。

テーマ切り替え後

選択した結果はすぐに画面に反映されます。

このテーマ切り替え機能ですが、これまた残念ながらThemeEngineプラグインに問題があって、選択したテーマによってはその後のテーマ切り替え時に全てのテーマが表示されない場合があります。もしそのような状態になってしまった場合にはいったん別のテーマを選択することで改善するので試してみて下さい。

あるいは、インストールしたThemeEngineプラグインのソースコードを修正することで解決することもできます。

まず、修正が必要なファイルの場所をを見つけます。

> python -c 'import themeengine; import os.path; print os.path.dirname(themeengine.__file__)'

上記のコマンドで見つけたディレクトリにあるadmin.pyファイルの63行目を以下のように変更します。

    data['themeengine']['current_index'] = index
  
    data['themeengine']['info'] = data['themeengine']['info'][index:] + data['themeengine']['info'][:index];
    data['themeengine']['current_index'] = 0
  

修正後に、Tracを動作させているWebサーバを再起動してください。なお上記の修正方法はThemeEngineプラグインのバージョン2.2.0を対象にしています。

開発チームを強くするプロジェクト管理とは

 

「開発チームの生産性を上げたい」「チームの情報共有化したい」「サービスの品質を上げたい」
プロジェクト管理ツールが解決すると謳っている課題である。ツールを導入したからといって生産性や情報共有化などの数値化しにくい点が改善した、と証明することは難しい。チーム全体が変わった気がする、前よりスケジュール遅延が少なくなったなどの感覚値で語られることが多い。

 

それなりの費用をかけてプロジェクト管理ツールを導入したけど、一部の人たちしか使っていない。数字をいじる仕事の人だけー管理者やリーダーのみーという声を聞く。

 

これまでいろいろな開発チームを見てきて、開発ツール等の選定、導入をサポートしてきた立場から
うまくいっている状態(チーム)に見られる特長として、チームのボトムアップでの盛り上がりとチーム全員がそれなりに使うことができる共通言語になる場(ツール)になれるかどうかだと思った。

 

ツールはあくまでもチームを成長させるためのきっかけにすぎないのではないかと思う。

 

医療業界向け業務サービスを提供している会社の話

 

医療業界向けに業務サービスを提供している約60名ほどの企業(エンド企業)でのこと。社内の基幹システム運用やホームページ、ウェブシステムの管理、運用まで4,5名の情報システム部が担当をしている。ただし、システム開発ができる技術者はおらず、外部にアウトソースしていた。開発会社として2社(A社、B社)といつくかのプロジェクトを進めていた。

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エンド企業ではSI企業で開発経験があり、システムに詳しく業務知識に明るい担当者が管理者(リーダー)として、すべての開発プロジェクトのとりまとめを行っていた。情報システム部門メンバーの進捗管理から外部の協力会社との仕様取り纏めなども管理しなければならず、いつも忙しい状態が続きそれが普通になっていた。

このまま何事も無くリーダーの管理で仕事はスムーズに進めばよいのだが、、、これまで体調不良で数日休むことがあり、業務に致命的な穴が空くことが何度か発生したらしい。

1人の優秀な人のスキルに頼り切った状態で運用されていたため、その人がいないというだけで情報システムメンバーは穴を埋めることが出来なかった。メンバーからするといきなりリーダーがやっていた作業を引き継いで進捗管理から外注管理まで・・・無理な相談である。

 

よし、ツールを導入しよう

 

開発チームの生産性向上、チームの情報共有に効果があると思われるツールを入れて試用版をいくつか試してみた。約1ヶ月試用してみたけど、メンバーは最初ちょっと使うだけ、いつのまにか見向きもされなくなってしまった。

ツールが役に立たない訳ではない。ちょっとしたリーダーの作業とチーム体制を変えたことでこの後、ーチームに導入、浸透するまで2,3ヶ月の時間が必要だったー一気にツールのメリットが享受されるようになった。

 

エンド企業の情報システム部門に必要だったこと

 

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新しい体制図では、これまで利用するツールが決められていなかったーメールに記載したり、Wordで書いたり、電話だったり..ーがツールを一元化しクラウドサービスに統一したことである。

外部の協力会社と一緒にプロジェクトの情報共有ができ、だれが、何をしているのかを見ることが出来る。

プロジェクトを進めるときに関係者が共有ツールを手に入れることでコミュニケーションコストの削減が実現ーコミュニケーションコストの削減は効率化に直結するーした。

これは、関係者で共通言語「今週中に対処が必要なレポートで進捗確認しよう」「#441 チケットにコメント書いたので、内容チェック後、コメントください。」「A社の提示した資料のチェックがまだです。いつまで?」が自然にできあがったためである。

もう一つ、重要な点はエンド企業の大きなシステム毎に専任の担当者を任命したことである。
社内の業務システム担当者とホームページやウェブシステムの担当者の2名である。

これによって、プロジェクトチームに推進力が生まれ数ヶ月後に多くの課題が解決されることになった。

まだまだたくさんの課題は残っており、体制とツールですべてが解決できたわけではない。

しかし、2,3ヶ月という期間でチームの風通しが良くなりプロジェクトが前に進んでいるという実感をチーム全員が感じていることはとても意義がある。

 

銀の弾丸はない、でもちょっとした改善で変わる

 

小さなチームのちょっとした改革によって前より少しだけよいチームになった。

この小さな改善のサイクルを繰り返すことがとても重要である。

BTS(バグ管理システム)のバグ報告はとても面倒な件

 

みなさん、BTSを使っていますか。
BTSを利用するメリットは十分理解しているし、チームにも浸透している。と思いますがバグ報告、チケットを作成する点だけはどうしても面倒に感じています。

プロジェクトによってはバグ報告用のフォーマットを決めていたり、開発者からできるだけ詳細な情報を記載するように指示があったり、バグ報告のレポートはそれなりの要求が求められるため起票することを面倒に感じるのではないか。と考えています。

例えばバグ報告の場合、テキストデータのみでやりとりすることになるため

  • 正確な情報、障害発生時の具体的な内容
  • できるだけ、エビデンスを添付
  • 再現手順
  • 期待される現象

などを正確に記述することが求められます。
プログラマーにとってバグの原因究明にとても役立つ有益な情報ですが、毎回起票する側(テスターなど)にとってみれば手間が掛かります。とくにスケジュールが大幅に遅れている場合やお客様からせっつかれているときなど起票せずに口頭で…となりがちです。

最近のOSやアプリケーションにはクラッシュレポートツールや自動報告ツールが用意されていることがあります。
例えば、Mac OS X や Firefox などです。

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業務アプリやウェブサービスでは製品の開発と同時に、その製品に組み込むクラッシュレポートツールを開発している、というのは聞いたことが無いですが同じような仕組みでバグ発生時の情報を自動収集してくれるツールが欲しいなと思いました。

オープングルーヴは、tracpathというクラウド型バグ管理サービスを開発・運営しており、テスターのバグ報告ツールとしてfulmo(フルモ)というスクリーンショット付きバグ報告ツールをオープンソースで提供しています。
fulmoはブラウザのプラグインとして動作するブラウザ拡張ツールのため、クラッシュレポートツールのような高度なことは出来ないかもしれませんが「これからのバグ報告ツールに必要なこと」にある「バグの再現手順を自動再生」「過去のバグ発生箇所の履歴と見える化」「バグ発生時点の詳細情報を自動取得」は実現したいと思いました。

[tracpath]1.13 RELEASE – リリースノート –

tracpath version 1.13 リリースをお知らせします。

本日、tracpath のリリースを実施しました。

ご利用のお客様は新しい機能を利用する事が出来ます。ぜひご利用下さい。

バージョンアップのご紹介

 

ご要望やバグ報告を頂きました皆様、まことにありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

今後もさらなる改善をおこなってまいります。
ご要望やご質問はこちらまでご連絡ください。

 

[tracpath] 新UI「フラットデザイン」が利用可能になりました

 

tracpath の新UIデザイン「フラットデザイン」が利用できるようになりました。
新たに6種類のデザインが追加されました。

新UIデザイン

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設定の仕方

プロジェクト毎に好きなデザインテーマを利用することが出来ます。
「プロジェクト」->「管理」->「色設定」から設定を変更してください。

プロジェクトのデザインテーマ設定

これまでご利用の利用者へ

すでに利用頂いているお客様のプロジェクトは旧テーマカラーのまま変更されません。
新UIデザインをご利用になる場合は、管理画面より設定を変更する必要があります。

これからプロジェクト作成される利用者へ

新規プロジェクト作成はすべて新UIデザインが適用されます。旧デザインに変更することも可能です。

これからもどうぞよろしくお願いいたします。

今後もさらなる改善をおこなってまいります。
ご要望やご質問はこちらまでご連絡ください。

アプリのテスト管理に不可欠となったバグ追跡システムとは

はじめに

みなさんは、トラブルチケットという言葉をお聞きになったことはあるでしょうか。トラブルチケットは、問題発生時に発行される言わば受付票のようなもので、IT業界では障害管理を始めさまざまな用途で使われています。ここでは、アプリケーションのテストに不可欠な存在となったバグ追跡システムについて紹介するとともに、バグ追跡システムのユースケースについて紹介します。

バグ追跡システムとは

バグ追跡システム(BTS:Bug Tracking System)は、アプリケーションのテスト時や利用開始後に発生した障害を管理するシステムです。アプリケーションのリリース前に行われるテストは、アプリケーションの開発などに関わった関係者だけで行われますが、一度リリースしたアプリケーションが、数千から数万人規模で利用される場合、障害だけでなく、その他の問い合わせも利用者の増加とともに増えてくる事が予想されます。これらを人手を使って処理することも可能ですが、障害報告や問い合わせの件数が増えて来ると、人が対応していたのでは、対応や回答までのレスポンスが速くなったり、遅くなったりなど担当者の業務負荷に左右されることになります。しかし、バグ追跡システムを使うことで、利用者から受けたバグ報告や問い合わせ内容をシステムに登録し、受付番号(トラブルチケット)を発行することで、受け付けたチケットの受付日、受付時間、受付内容、完了日、担当者などの対応状況を一元管理できます。このように、バグ追跡システムでは、報告された内容をシステムに登録することで、未対応のチケットや解決に時間が掛かっているチケットなどチケットの状況をさまざまな角度から分析し、障害報告や問い合わせへの対応を通して、アプリケーションの品質改善などに役立てています。以下では、バグ追跡システムのユースケースについて紹介します。

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代表的なバグ追跡システム

フリーのバグ管理システムには、Tracや影舞のようにPythonやRubyで実装されたシステムの他に、BugzillaのようにPerlで実装されたシステムもあり、さまざまなシステムが公開されています。以下に、代表的なオープンソースソフトウエア(OSS)のバグ追跡システムを簡単に紹介します。

Trac(トラック)

Tracは、スウェーデンのEdgewall Software社が開発するプロジェクト管理システムです。プログラミング言語Pythonで実装されており、プロジェクト管理システムのサブ機能として、バグ管理システムが搭載されています。Wiki(ウィキ)などの情報共有ポータルサイトも構築できるため、プロジェクト関係者間で資料やさまざまな情報を共有できるため、大規模なプロジェクト管理に適しています。Tracは、LAMP(Linix,Apache,MySQL,PostgreSQL)環境だけで無く、殆どのUNIXマシンで動作します。

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Bugzilla(ばぐじら)

ウエブブラウザFirefoxで有名なMozilla Foundationが開発しているバグ管理システムです。プログラミング言語Perlで実装されており、日本語化も可能です。元々Netscape Communications社のウエブブラウザNetscapeのバグ管理のために作られたシステムのため、安定して利用できるシステムだと言えます。Tracと同様に、殆どのUNIXマシンで動作します。

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影舞(かげまい)

影舞は、Fukuoka Tomoyuki氏が開発したバグ管理システムです。プログラミング言語Rubyで実装されており、データベースが無くても動作する手軽さとソースコードの少なさが特徴です。2008年3月にリリースされたバージョン0.8.8が最新のバージョンであり、現在は開発を終了していますが、Bugzillaと同様に安定して利用でき、カスタマイズしやすいシステムだと言えます。Tracと同様に、殆どのUNIXマシンで動作します。

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ユースケース1:ソフトウエアの障害管理

ケース1は、ソフトウエアの障害管理です。バグ追跡システムは、ソフトウエアのバグを追跡するシステムですから、バグ管理に利用されるケースが最も多くなっています。フリーのUNIXであるFreeBSD Projectでは、1994年以降GNATS(GNU BUG TRACKING SYSTEM)というバグ追跡システムを利用しており、FreeBSDのユーザーは、send-prコマンドを利用して、FreeBSDのGNATSシステムに問題報告を送信できるようになっています。また、ウエブインタフェースを利用したバグ報告も利用できるようになっています。

ユースケース2:営業支援システム

ケース2は、営業支援システム(SFA:Sales Force Assist)への適用です。バグ追跡システムでは、報告日、報告者、報告内容、優先度、添付ファイル、プラットフォーム、バージョン、再現性などの項目を使ってバグ管理に必要な情報を登録します。この機能を営業管理システム用にカスタマイズすることで、訪問日、営業担当者、同行者、訪問先、営業内容、案件確度、添付ファイルなどを管理することができます。そのためには、バグ管理システムのカスタマイズが必要となりますが、今回紹介した影舞は、ソースコードの少なさからカスタマイズに適しています。

ユースケース3:QA管理システム

ケース3は、QA管理システムへの適用です。QA管理は、Yahoo知恵袋やOK Waveなどのように掲示板方式で実装されることが多いのですが、バグ管理システムをカスタマイズして利用することで、例えば登録された情報をCSV形式で出力したり、出力する項目もカスタマイズによって追加することができるため、掲示板方式のQ&Aシステムよりも柔軟なシステムを構築できます。

まとめ

ここまで、バグ追跡システムについて紹介するとともに、ユースケースについて紹介しました。オープンソースソフトウエアのバグ管理システムは、さまざまなプログラミング言語で実装されており、カスタマイズが必要になった場合でも、開発しやすい言語のシステムを選定することで、既存のシステムの機能拡張を行うことができます。今回紹介したユースケースをヒントに、新たなユースケースを検討してバグ管理システムを活用してみませんか。

tracpath は DevOpsDay Tokyo 2013 のスポンサーとして協賛

devopsday_tokyo2013

DevOps Day Tokyo 2013は、DevOpsの基礎をベースに、「リアルタイムのメトリックス・モニタリング・コラボレーション」をテーマにしたカンファレンスです。

2009年6月の運用者のイベント velocity 2009 に於いて、Andrew Shafer 氏 が “agile infrastructure”、John Allspaw 氏と Paul Hammond 氏のプレゼンテーション “10+ Deploys Per Day: Dev and Ops Cooperation at Flickr”が発表され、DevOps という言葉ともに世界各地で「DevOpsDay」が開催されています。 

ref:DevOpsDay Tokyo 2013 企画主旨

DevOpsの解説はこちらの記事へ「開発と運用が強力にタッグを組み、サービスを改善する運動(DevOps について)

DevOpsDay Tokyo 2013 イベント内容

項目 内容
カンファレンス 2013-09-28(土)
テーマ メトリクス・モニタリング・コラボレーション
DevOps の基本、国内事例のセッションなどここでしか聞けない話
会場 Yahoo! JAPAN
会場 東京都港区赤坂9丁目(東京ミッドタウンタワー棟 11F)
参加者数(予定) 350
運営 DevOpsDay Tokyo 2013 実行委員会
連絡先 organizers-tokyo-2013@devopsdays.org

tracpath

tracpath はtracの開発に携わっているメンバーとともに開発されたエンタープライズ向けの課題管理・バージョン管理サービスです。当社は DevOps の普及と発展に寄与したいと考えています。

日本国内で行われる大規模なイベント「DevOpsDay Tokyo 2013」にぜひご参加下さい。

 

tracpath は PyCon APAC 2013 のスポンサーとして協賛

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tracpath は PyCon APAC 2013 のスポンサーとして協賛

こんにちは、tracpath は PyCon APAC 2013 のスポンサーになります。

PyCon とは

PyCon は、Pythonユーザが集まり、PythonやPythonを使ったソフトウェアについて情報交換し、
交流するためのカンファレンスです。 
PyCon APACの開催を通してPythonの使い手が一同に集まり、他の分野などの情報や知識や知人
を増やす場所とすることが目標です。

PyCon APAC 2013 イベント内容

項目 内容
チュートリアル 2013-09-13(金)
カンファレンス 2013-09-14(土)-15(日)
開発スプリント 2013-09-16(月・祝)
テーマ The Year of Python
会場 工学院大学 新宿キャンパス
参加者数(予定) 500
トラック数(予定) 日本語: 2、英語: 2
参加費 検討中
運営 PyCon JP 実行委員会 PyCon APAC 2013 運営チーム
連絡先 2013@pycon.jp

tracpath

tracpath はtracの開発に携わっているメンバーとともに開発されたエンタープライズ向けの課題管理・バージョン管理サービスです。開発言語として Python をエンタープライズで利用しており、Python の発展に寄与したいと考えています。

日本国内で行われる大規模なイベント「PyCon APAC 2013」にぜひご参加下さい。

 

PyCon APAC 2013