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Trac 1.0 リリースノート (日本語訳)

時間がたってしまいましたが、2012-09-10 に Trac 1.0 がリリースされました。またしても2年ぶりのリリースです。ダウンロードは http://trac.edgewall.org/wiki/TracDownload からできます。

ここにリリースノートの日本語訳とサマリを載せておきます。

ちなみに、次回リリース 1.0.1, 1.1.1 ともにスケジュールは 2012-12-09 (3ヶ月後) になっています。

リリースノートのサマリ

  • Wiki
    • #7124 TitleIndex マクロに exclude と include 引数を追加。
    • #9220 Wiki ページの削除時にページの情報 (履歴の数や最終更新など) を表示するように。
    • #10120 RecentChanges マクロに単純なリストを表示する group=none を追加。(デフォルトは group=date で 1.0 以前の挙動で日付でグループ化される)
    • #10592 インラインコードのスタイルに灰色の背景色を付けるように。
  • 添付
    • #7078 Wiki やチケットにある添付ファイルを zip 形式で一度にダウンロードできるように。
    • #10313 長いファイル名を持つ添付ファイルでも保存できるように、ファイル名を SHA-1 ハッシュ化して保存。(trac-admin upgrade が必要)
    • #10743 添付ファイル数を見出しに表示するように。「添付ファイル (3)」のような形式。
  • チケット
    • #525 チケットの一括更新機能を追加 (batchmodifyplugin より)
    • #7145 チケット更新が衝突したときの処理を改善。追加されたコメントや衝突内容がインタラクティブに表示されるようになる。
    • #7934 チケットコメントを新しいコメントまたは古いコメントから表示できるように。またコメントのみを表示できるように。
    • #9354 ticket clone を tracopt コンポーネントとして追加。
    • #9989 チケットコメントをスレッド表示できるように。
    • #10270 チケットのワークフローを [[Workflow()]] マクロで視覚化して表示できるように。
  • 日時
    • #9581 管理の基本設定ページでデフォルトのタイムゾーンと言語を設定できるように。
    • #9777 個人設定で日時表示を相対表示または絶対表示の選択をできるように。[trac] default_dateinfo_format でデフォルトを設定。pretty_dateinfo 関数で変換。
    • #10245 jQuery UI を同梱。マイルストーンの期日や完了日を date/time picker で選択できるように。
    • #10756 管理ページとタイムラインの日付入力で date picker を使えるように。
  • i18n/l10n
    • #2182 日時の入力書式・表示書式の i18n 対応。
    • #9666 trac.ini オプションの説明を翻訳できるように。(tracini.po カタログに分離)
    • #10038 言語設定に応じて翻訳されたマクロの説明を表示するように。
  • バージョン管理
    • #1492 更新履歴 (revisionlog) ページにリビジョングラフが表示されるように。
    • #9824 ソースブラウザに比較を行うリビジョンを入力できる項目を追加。
    • #10594 Git をビルトインでサポート。
    • #10712 Subversion 用のコードを tracopt に移動。(trac.ini での設定変更は trac-admin upgrade で行われる)
  • 管理
    • #8954 trac-admin hotcopy コマンドで SQLite 以外でもデータベースのエクスポートを行うように。
    • #9366 管理にある権限ページで、権限とグループを個々にテーブルを用意して表示するように。(元は一つのテーブルで一緒に表示していた)

Trac 1.0 リリースノート全項目

  • admin/console
    • #8954 trac-admin hotcopy コマンドで SQLite 以外でもデータベースのエクスポートを行うように。
    • #9336 trac-admin に permission export と permission import コマンドが追加。権限設定のエクスポートとインポートができるように。
  • admin/web
    • #540 認証済みの場合には個々の RSS への URL は /login?referer=${url} を使うように。
    • #8866 管理ページにある追加用のフォームを float:right で配置するのをやめてブロックで配置するようになった
    • #9366 管理にある権限ページで、権限とグループを個々にテーブルを用意して表示するように。(元は一つのテーブルで一緒に表示していた)
    • #10752 管理にある権限ページで、利用できなくなっている権限を灰色で表示。
  • attachment
    • #7078 Wiki やチケットにある添付ファイルを zip 形式で一度にダウンロードできるように。
    • #7894 添付ファイルを X-Sendfile ヘッダでファイルシステムから直接送信できるように。
    • #10313 長いファイル名を持つ添付ファイルでも保存できるように、ファイル名を SHA-1 ハッシュ化して保存するように。(trac-admin upgrade が必要)
    • #10353 validate_attachment でのエラーメッセージの表示を改善。
    • #10743 添付ファイル数を見出しに表示するように。「添付ファイル (3)」のような形式。
  • database backend
    • #5120 mysql のときにのデータベース文字列に追加でパラメータを渡せるように。
    • #6348 データベース系の例外をデータベースに応じた例外クラスで補足できるように。
    • #9842 IDatabaseConnector.init_db() で schema 引数に初期スキーマを指定できるように。
    • #9949 MySQL への接続に TLS/SSL を使えるように。
    • #10451 trac-admin upgrade 処理でコンポーネントごとにデータベース接続を用意することでロバストになるように。
  • general
    • #2375 権限がないときのエラーメッセージを改善
    • #8036 既存のメタ権限を拡張できるように。
    • #8695 make apidoc で API ドキュメントを作成できるように。
    • #9351 TracIni ページでデフォルト値を表示するように。
    • #9418 コンポーネントの初期化方法を変更し、初期化途中のインスタンスが見えないように。
    • #9453 セッションに変更があれば、レスポンスの送信時には必ずセッションを保存するように。(send_error は除く)
    • #9462 [inherit] htdocs_dir で共有する htdocs ディレクトリを指定できるように。
    • #9536 Python 2.4 互換コードを削除。
    • #9581 管理の基本設定ページでデフォルトのタイムゾーンと言語を設定できるように。
    • #9777 個人設定で日時表示を相対表示または絶対表示の選択をできるように。[trac] default_dateinfo_format でデフォルトを設定。pretty_dateinfo 関数で変換。
    • #9836 TracIni ページでセクションの説明を表示できるように。説明は ConfigSection で定義。
    • #9870 @cached プロパティの挙動とドキュメントを改善。
    • #10165 jQuery 1.7.2 に変更。
    • #10244 jQuery を CDN からロードできるように。
    • #10245 jQuery UI を同梱。マイルストーンの期日や完了日を date/time picker で選択できるように。
    • #10284 URL のハッシュ部分を #/word (または #?word) にすると word の部分の文字列でページ内を検索するように。
    • #10435 cgi-bin ディレクトリを contrib/cgi-bin ディレクトリに移動。
    • #10453 セッションクッキーに HttpOnly を指定できるように。
    • #10644 iso8601 形式の時刻にミリ秒以下を指定できるように。
    • #10683 AuthzPolicy で Unicode 文字を使えるように。
    • #10756 管理ページとタイムラインの日付入力で date picker を使えるように。
    • #10762 jQuery UI 1.8.21 に。
    • #10771 to_json() でシングルクォートを正しく処理するように。
  • i18n
    • #9354 ticket clone を tracopt コンポーネントとして追加。
    • #9666 trac.ini オプションの説明を翻訳できるように。(tracini.po カタログに分離)
    • #10038 言語設定に応じて翻訳されたマクロの説明を表示するように。
    • #10505 日付パースをロバストに。
    • #10717 babel.js にある API を改善。gettext, _, ngettext から直接書式化パラメータを渡せるように。
    • #10749 babel.js で domain を正しく扱えるように。
  • notification
    • #8356 Email address in user preferences is not honored when user name contains an “@”)”]個人設定の氏名に @ 文字を含んでいてもメールアドレスの値を使うように。
    • #8360 メール通知の From ヘッダに更新者の名前を使う設定ができるように。
  • plugin/git
    • #10594 Git をビルトインでサポート。
    • #10607 git サブプロセスを適切に終了するように。
    • #10676 git コミット中にある mergetag フィールドをサポート。
    • #10688 git サブプロセスとの通信をロバストに行うように。
    • #10819 正しくない git パスをを指定した場合にエラーを適切に報告するように。
  • query system
    • #10533 コードブロック中のテキストが印刷時に切り抜かれないように。
  • roadmap
    • #2182 日時の入力書式・表示書式の i18n 対応。
    • #9820 マイルストーンページで「前の~」「ロードマップに戻る」「次の~」のリンクをつけるように。
  • ticket system
    • #525 チケットの一括更新機能を追加 (batchmodifyplugin より)
    • #7145 チケット更新が衝突したときの処理を改善。追加されたコメントや衝突内容がインタラクティブに表示されるようになる。
    • #7197 チケットのプレビューにチケットの番号、ステータス、種別が入るように。
    • #7934 チケットコメントを新しいコメントまたは古いコメントから表示できるように。またコメントのみを表示できるように。
    • #9989 チケットコメントをスレッド表示できるように。
    • #10270 チケットのワークフローを [[Workflow()]] マクロで視覚化して表示できるように。
    • #10398 チケットの新規作成時には、最初の変更を行ってからプレビューを実行するように。
    • #10643 カスタムフィールドでテキストの場合に、reference と list のフォーマットをサポート。チケットページでフィールド値に対して自動的にクエリリンクを作るときにこのフォーマットの値が利用される。
    • #10821 チケットタイトルにあるステータス、種別、解決方法の項目に対して自動的にクエリリンクを作るように。
  • timeline
    • #10652 タイムラインで折りたたんでいるチェンジセットが重複した変更ファイル名を表示しないように。
    • #10713 長いチケットのIDリストが折り返されるように。(チケットの一括更新時のイベントなど)
  • version control
    • #1492 更新履歴 (revisionlog) ページにリビジョングラフが表示されるように。
    • #9607 タイムラインでチェンジセットに対するタグ(ブランチ)を表示するように。
    • #10712 Subversion 用のコードを tracopt に移動。(trac.ini での設定変更は trac-admin upgrade で行われる)
  • version control/browser
    • #7228 リポジトリブラウザでファイルやフォルダにダウンロードリンクが付くように。
    • #9824 ソースブラウザに比較を行うリビジョンを入力できる項目を追加。
  • version control/log view
    • #9869 更新履歴 (wiki:TracRevisionLog) とリポジトリブラウザ (wiki:TracBrowser) で現在のブランチ名を表示するように。
  • web frontend
    • #10012 デフォルトテーマを CSS3 で更新。
  • web frontend/tracd
    • #7958 tracd に実行ユーザ/グループを指定するオプションを追加。
    • #9371 tracd の Basic 認証に SHA1 パスワードのサポートを追加。
    • #9599 tracd が socket をリッスンに失敗した時のエラーを報告するように。
  • wiki system
    • #7124 TitleIndex マクロに exclude と include 引数を追加。
    • #9220 “are you sure you want to delete this page?” question needs more details)”] Wiki ページの削除時にページの情報 (履歴の数や最終更新など) を表示するように。
    • #9406 Wiki プロセッサー #!rtl を追加。RTL テキストブロックになる。
    • #9619 並べて編集機能をエディタ側ないしプレビュー側をスクロールできるように改善。
    • #9986 PageOutline マクロに箇条書きではなくリストを出力できるように。(inline スタイルの場合)
    • #10099 Wiki ページで以前のバージョンのものに簡単に戻せるようなボタンを追加。
    • #10120 RecentChanges マクロに単純なリストを表示する group=none を追加。(デフォルトは group=date で 1.0 以前の挙動で日付でグループ化される)
    • #10592 インラインコードのスタイルに灰色の背景色を付けるように。
    • #10668 Image マクロに ZWSP (U+200B) 文字に対してロバストになるように。(Trac のページからコピーしたときに入る)

OverlayViewPlugin – 添付ファイルを遷移しないでlightbox風にプレビューする

3月も終わりに近づきまだ肌寒さもあるものの陽射しは少しずつ春を感じさせるものになりつつありますね。

さて今回は「Trac で添付ファイルの中身を参照するのにいちいちページ遷移しないといけないのがめんどくさい」という話を聞いて、それを少しだけ解消するプラグインを作ってみたのでそれの紹介です。

インストール

1. easy_install でインストール

いきなりですが、さっそくインストールしましょう。easy_install に http://trac-hacks.org/svn/overlayviewplugin/0.12 を渡せばさくっとインストールできます。svn コマンドがない環境では、これではインストールできないと思います。その場合には手動でエクスポートを行い、エクスポートしたディレクトリを easy_install に渡すようにしてください。

C:>easy_install -Z http://trac-hacks.org/svn/overlayviewplugin/0.12
Downloading http://trac-hacks.org/svn/overlayviewplugin/0.12
Doing subversion checkout from http://trac-hacks.org/svn/overlayviewplugin/0.12 to c:\docume~1\admini~1.ope\locals~1\temp\easy_install-x_lmas\0.12
Processing 0.12
Running setup.py -q bdist_egg --dist-dir c:\docume~1\admini~1.ope\locals~1\temp\easy_install-x_lmas\0.12\egg-dist-tmp-ubt6k_
zip_safe flag not set; analyzing archive contents...
overlayview 0.12.0.1 is already the active version in easy-install.pth

Installed c:\traclight\python\lib\site-packages\overlayview-0.12.0.1-py2.6.egg
Processing dependencies for overlayview==0.12.0.1
Finished processing dependencies for overlayview==0.12.0.1

2. trac.ini でプラグインを有効にする

有効にしたい Trac プロジェクトの conf/trac.ini か inherit-file で共有している trac.ini でこのプラグインを有効にします。

# trac.ini
[components]
tracoverlayview.* = enabled

この後、Trac を動作させている Web サーバを再起動させます。

使ってみる


まずは、添付ファイルがあるチケットや Wiki ページへ行ってみましょう。そのページにある添付ファイル一覧からリンクをクリックすると、lightbox 風のビューでそのファイルを参照できるようになります。


また、画像以外の添付ファイルやタイムラインでの添付ファイルリンクでも同じように遷移せずにその場で参照できるようになります (ちょっと解りにくいですがロケーションバーの URL が /timeline です)。

こんな感じで添付ファイルの参照が少しだけ楽になるかと思います。こうしてほしいとか、ここおかしいんだけど、などありましたら trac-hacks のチケットかここのコメント欄にお願いします。それでは。

TracLightning 3.1.3 リリース

いましがた TracLightning 3.1.3 をリリースしました。3.1.2 をリリースしてからかなり時間が経ってしまいました。

今回のリリースはメンテナンスを主眼としているため新しい機能などはありません。ちいさなバグをいくつか修正したことと、本バージョンから各 Trac プラグインの egg ファイルを展開した状態でインストールようにしました。

egg ファイルを展開するのは、少しでもパフォーマンスを稼ぐ意味 (それと最初のレスポンスを早くする) で行なっています。その際のチケットは チケット #26414: TracLightningのチューニング方法について にあります。このチケットでは TracLightning に取り込んでいない Trac のチューニング方法もあげていますので興味のある方はご覧下さい。

次回のリリースは 3.2 で Apache と Subversion をバージョンアップして Apache 2.2.x 最新版、Subversion 1.6.x 最新版にする予定です。動作する Subversion 1.7 系の Python バインディングが確保できれば、両方を同梱するかも知れません。

TracLightning や Trac そのもの、同梱しているモジュールのバグを見つけたり TracLightning に対する要望などありましたら TracLightning プロジェクトページまでお願いします。

余談ですが、現時点 (2011-10-24) で Windows 上で動作する Subversion 1.7.x の Python バインディングは CollabNet Subversion Edge 2.1 のみで Trac を Windows で動かすには Subversion Edge 2.1 を使うしかありません。ただし同梱されている Python は 2.7 です。また Apache, mod_wsgi の上で動作するかは未確認です。tracd での動作は確認しています。もう一つの http://souceforge.net/projects/win32svn にある Python バインディングには問題があり動作しません (詳しくは Trac Project #10416 参照)。

Trac と Subversion 1.7.x との組合せの問題は http://trac.edgewall.org/query?keywords=svn17 に上がっています。もし、これ以外に問題を発見したらぜひ教えてください。

それでわ。


TracLightning から blockdiag シリーズを使いたい

こんにちわ。いつのまにか十月になっていて朝夕は寒くて、あまり体調がよくないおおまえです。今日は blockdiag というツールを TracLightning から使えるようにする手順を書きたいと思います。

blockdiag というのは http://blockdiag.com/ja/ によると『blockdiag シリーズはシンプルなテキストからブロック図などの画像を生成する画像生成ツール群です。』だそうです。graphviz 風のテキストからブロック図が生成できるツールで graphviz が好きな人はきっと blockdiag も好きなはずです ;)

この blockdiag を Trac から扱えるようにしたプラグインがあり、今回はこのプラグインをインストールして使えるようにします。

1. コマンドプロンプトの起動

インストール作業は easy_install コマンドが主体になるので、コマンドプロンプトを起動しておきます。「スタートメニュー」>「Trac」>「コマンドプロンプト」を使って起動してください。

2. Python Imaging Library のインストール

次に blockdiag が画像を描画するのに使用している Python Imaging Library (PIL) を easy_install コマンドでインストールします。 ここで最新版である 1.1.7 ではなく、1.1.6 をインストールします。

C:> easy_install PIL==1.1.6

なぜ PIL-1.1.6 をインストールするかというと、PIL-1.1.7 のライブラリが VC++ 2008 のデバッグ用 DLL にリンクしているために VC++ 2008 をインストールしていない環境では動作しないという問題があり、これを回避するためにこのようなことをしています。

ちなみに PIL は「Microsoft Visual C++ 2008 SP1 再頒布可能パッケージ」 (x86, x64) が必要なので、インストールしていない場合にはここで一緒にインストールしておきましょう。

3. blockdiag シリーズのインストール

同じく easy_install を使って簡単にインストールできます。

C:> easy_install blockdiag
C:> easy_install seqdiag
C:> easy_install actdiag
C:> easy_install nwdiag

ちゃんとインストールできていれば、blockdiag コマンドが使えるはずなので確かめておきます。その他のコマンドも確かめておきましょう。

C:> blockdiag -h
Usage: blockdiag-script.py [options] infile

Options:
  --version             show program's version number and exit
  -h, --help            show this help message and exit
  -a, --antialias       Pass diagram image to anti-alias filter
  -c FILE, --config=FILE
                        read configurations from FILE
  -o FILE               write diagram to FILE
  -f FONT, --font=FONT  use FONT to draw diagram
  -P, --pdb             Drop into debugger on exception
  -s, --separate        Separate diagram images for each group (SVG only)
  -T TYPE               Output diagram as TYPE format
  --nodoctype           Do not output doctype definition tags (SVG only)

C:> blockdiag --version
blockdiag-script.py 0.9.4

4. TracBlockDiagPlugin のインストール

これも easy_install から簡単にインストールできます。現時点では 0.5.0 です。

easy_install http://trac-hacks.org/svn/tracblockdiagplugin/0.12

5. TracLightning の再起動

必要なモジュール、プラグインをインストールしたので、ここで再起動しておきます。管理ツールで再起動、もしくはコマンドラインから以下のように入力しても再起動できます。

C:> net stop traclightning
C:> net start traclightning

6. trac.ini の設定

プラグインを有効にするために、以下の記述を C:\TracLight\python\share\trac\conf\trac.ini[components] セクションに追加します。

blockdiagplugin.* = enabled

さらに blockdiag で使用するフォントを指定するために、以下の設定を追加します。

[blockdiag]
font = C:\WINDOWS\FONTS\msgothic.ttc

ここで指定したフォントを使ってブロック図の文字が描画されるようになっていて、この指定がないと文字化けを起こすはずです。メイリオが好きな人は代わりに meiryo.ttc にしたり、自分の好きなフォントをフルパスで指定してみてください。

7. 実際に使ってみる

適当なプロジェクトの Wiki ページで以下のようなのを書きこんでみます。

{{{#!blockdiag(type=png)
diagram admin {
   // Set M17N text using label property.
   A [label = "起"];
   B [label = "承"];
   C [label = "転"];
   D [label = "結"];

   A -> B -> C -> D;

   // Use M17N text directly (need to quote).
   春 -> 夏 -> 秋 -> 冬;

   // Use M17N text including symbol characters (need to quote).
   "春は 曙" -> "夏 = 夜" -> "秋.夕暮れ" -> "冬 & つとめて";
}
}}}

すべて問題なくインストール・設定できていれば以下のような形でブロック図が Wiki に展開されているはずです。
blockdiag with Trac

すばらしいです。Wiki から手軽に簡単にブロック図を書くことができるようになりました。

ここで試してみたものはあくまで一例に過ぎないので、インストールしていろいろ試してみてください。


StickyTicketPlugin – Trac でもチケットを付箋に印刷したい


先週まで涼しかったのに今週はずいぶん暑くて辛いおおまえです。(夏はまだまだこれからなのに…)

先週の金曜ぐらいにJIRA 課題を付箋に印刷する方法というのを知りました (たしかに Twitter で)。「これはよいのでわ!」と思い、同じようなことができる Trac プラグインを作ってみました。

http://trac-hacks.org/wiki/StickyTicketPlugin

インストール

さっそくインストールしましょう。

1. ソース取得

http://trac-hacks.org/svn/stickyticketplugin/0.12 を適当なディレクトリにチェックアウト (もしくはエクスポート) します。

2. easy_install でインストール

easy_install にソースディレクトリを指定してインストールを実行します。PDF 生成のために reportlab を使っています。このライブラリがインストールされていない場合には PyPI から合わせてインストールされます。

C:\TracLight\bin>easy_install -Z C:\temp\stickyticketplugin\0.12
Processing 0.12
Running setup.py -q bdist_egg --dist-dir C:\temp\stickyticketplugin\0.12\egg-dist-tmp-aboc0q
zip_safe flag not set; analyzing archive contents...
stickyticketplugin 0.12.0.1 is already the active version in easy-install.pth

Installed c:\traclight\python\lib\site-packages\stickyticketplugin-0.12.0.1-py2.6.egg
Processing dependencies for stickyticketplugin==0.12.0.1
Searching for reportlab
Reading http://pypi.python.org/simple/reportlab/
Reading http://www.reportlab.com/
Best match: reportlab 2.5
Downloading http://pypi.python.org/packages/2.6/r/reportlab/reportlab-2.5.win32-py2.6.exe#md5=4ce6342f3264507a59b33d20dd819471
Processing reportlab-2.5.win32-py2.6.exe
reportlab.rl_config: module references __file__
reportlab.__init__: module references __file__
reportlab.lib.fontfinder: module references __file__
reportlab.lib.testutils: module references __path__
reportlab.lib.utils: module references __file__
reportlab.lib.utils: module references __path__
reportlab.pdfgen.pdfimages: module references __file__
creating 'c:\docume~1\admini~1.ope\locals~1\temp\easy_install-_go0ni\reportlab-2.5-py2.6-win32.egg' and adding 'c:\docume~1\admini~1.ope\locals~1\temp\easy_install-_go0ni\reportlab-2.5-py2.6-win32.egg.tmp' to it
creating c:\traclight\python\lib\site-packages\reportlab-2.5-py2.6-win32.egg
Extracting reportlab-2.5-py2.6-win32.egg to c:\traclight\python\lib\site-packages
Adding reportlab 2.5 to easy-install.pth file

Installed c:\traclight\python\lib\site-packages\reportlab-2.5-py2.6-win32.egg
Finished processing dependencies for stickyticketplugin==0.12.0.1

3. trac.ini でプラグインを有効にする

有効にしたい Trac プロジェクトの conf/trac.ini か inherit-file で共有している trac.ini でこのプラグインを有効にします。

# trac.ini
[components]
tracstickyticket.* = enabled

印刷してみる

付箋を貼る台紙を作る

付箋に印刷するにあたって、まずは付箋を貼り付ける台紙が必要です。それを作るためにプラグインを有効にしたプロジェクトの検索ボックスで query:?id=0 と入力します。

検索結果なし (query:?id=0)


もちろん検索結果は 0 ですが、この一番にある「付箋」リンクをクリックすると付箋を貼り付ける箱が描かれた PDF がダウンロードできます。この PDF を印刷して付箋を貼る台紙にします。

付箋のサイズはデフォルトで 75mm x 75mm としています。また紙のサイズは A4 です。これ以外のサイズにしたいときは trac.ini で [sticky-ticket] セクションを設定してください。sticky-width, sticky-height で付箋の幅と高さをミリメートルで指定するようになっています。

チケットを印刷


ようやく準備が整いました。カスタムクエリを使って印刷したいチケットを絞り込みます。絞り込んだら一番下にある付箋リンクをクリックしましょう。付箋を貼った位置と同じ場所にチケット内容が配置された PDF がダウンロード出来たでしょうか。うまく行っていれば、この PDF と付箋を貼った紙を手差ししながらチケットを付箋に印刷していきましょう。


印刷したいチケットの番号がはっきりしているときには、カスタムクエリから検索条件にチケットを選んで対象の id をカンマ区切りで入力するとすぐに検索できます。検索ボックスから query:?id=6,8,10 と入力するのでもいいと思います。

これでチケットが付箋に印刷できました。タスクボードに貼っていきましょう。